DX NEXT TOHOKUの会員企業に4つの質問を投げかけて、企業の強みや東北に込めた思い、そしてこれからのDXの展望を紐解くインタビューシリーズ「DNT会員に訊く」。
第1回の今回は、当団体代表理事を務める、株式会社SRA東北の代表取締役社長・阿部 嘉男さんに登場いただきます。
阿部 嘉男 - あべ よしお
宮城県石巻市出身。1958年生まれ。
1984年、東北電子専門学校電子計算機課高等科を卒業後、同校へ教員として就職、教鞭に立つ。
1987年、同校を退職し、株式会社東北SRA入社(現 株式会社SRA東北)。
2006年、株式会社SRA東北・執行役員ソリューション事業部長へ就任。
2009年、株式会社SRA東北・常務取締役へ就任。
2010年、株式会社SRA東北・代表取締役社長へ就任。
一般社団法人宮城県情報サービス産業協会(MISA)副会長、東北地域情報サービス産業懇談会(TISA)運営委員長。
まずは株式会社SRA東北の基本情報からご紹介いたします。
社名 | 株式会社SRA東北 | |
設立 | 1986年12月16日 | |
代表取締役社長 | 阿部嘉男 | |
主な事業内容 | ソフトウェア開発販売 人工知能開発販売 パッケージ開発販売 サーバ/ネットワーク構築システム運用・保守 | |
所在地 | 宮城県仙台市青葉区国分町3丁目1番2号 アーバンネット定禅寺ビル5階 | |
公式サイト | https://www.sra-tohoku.co.jp/ |
東北から全国に"新しい"を発信したい
——早速ですが、御社の概要について 教えてください。
株式会社SRA東北は、株式会社SRAの国内のグループ企業の一つとして1986年に仙台に設立されました。
設立当初は株式会社SRA東北という名称で、後に株式会社北海道SRAと吸収合併し株式会社SRA東北となりました。
設立当初から地元密着で活動しており、地元の大手企業様(電力会社、銀行等)や中小企業様のシステム構築に携わってきました。
グループ企業によくある、東京の仕事を東北で行うという事ではなく「地元に根差し東北から全国に発信しよう」ということを軸に活動しています。
設立当初から受託開発をメインにやってきましたが、それだけでは経営基盤が弱いと考え2005年より大学向けパッケージ(DB-Spiral)をリリースしました。 現在では全国60校以上の導入実績があります。
2015年に人型のロボット「Pepper」を導入、2016年にはIBMが開発したAI「IBM Watson」を導入し先端技術、常に新しい事へのチャレンジを行っており各種の賞を頂いております。
地域のための活動と次世代を担う人材の採用
――地域の活性化に向けて工夫されている点などはありますか?
地元の業界団体(東北地域情報産業サービス懇談会JISA、宮城県情報サービス産業協会MISA、DX NEXT TOHOKUなど)には積極的に参加し、震災時から地元IT企業などが集まるボランティア団体(ITで日本を元気に)を立ち上げ活動しています。
また毎年、地元の新卒者(殆ど東北6県から)を30年以上途切れずに採用をしております。 彼らの成長が地域の活性化につながると信じています。
経済産業大臣賞も受賞! AIの有用性を追求したい
――今後は、どのようなDXの事業展開を計画されていらっしゃいますか?
数年前からAIに力を入れております。
中でも、電力会社様と構築した日本初AIを活用した送電鉄塔の「腐食劣化度診断システム」JADGEは2021年に経済産業大臣賞を受賞しました。
その他にもAIによるサービスを一通り揃え「俺たちのAI」として展開しています。最近はMRの方にも力を入れ始め、新たなサービスを検討中です。
東北発のユニコーン企業があふれる未来を目指して
――最後に、阿部さんの「夢」について教えて下さい。
東北からたくさんのユニコーン企業が誕生し、東北っておもしろい、ワクワクすると全国から注目される。
東北をそんな場所にしたいと思っています。そして、ゆくゆくは日本全体が活気づいていく事が私の大きな夢です。
――阿部さん、有難うございました!
お話を訊いてみて
「地元に根差し東北から全国に発信しよう」という言葉もそうですが、その信念の通り、新しい技術を積極的に導入し、それをサービスとして生み出している企業姿勢がとても刺激的でした。
AIと聞くと費用的なハードルが高い印象でしたが、AIにもサブスクリプションの時代が到来していたという事にも驚きでした。
次回の「会員に訊く」もお楽しみに!