このプロジェクトについて
DX NEXT TOHOKUでは、AIを活用したシフト作成システムの実証支援を行っています。
このプロジェクトの目的は、複数店舗を持つ飲食店や小売店やシフト勤務がある製造業など、パートやアルバイトなどの勤務形態が多い店舗向けのシフト作成の作業負荷を軽減する事です。
多くの従業員を抱えている業種や、アルバイト形態の従業員に支えられている業種では、店長などごく少数の管理者が、毎日多くの時間を使ってシフト管理を行っています。
シフトの作成は、従業員の希望だけではなく、季節や曜日などの要因から売上予測を行いながら、必要人員を算出する事も多いようです。
このプロジェクトでは、これらの課題を解決すべく、発足いたしました。
システムの開発や試用においては、宮城県仙台市に5店舗構え、宮城県ラーメンウォーカーに最短で殿堂入りした「ラーメンだし廊」(株式会社ブロスアップ)様のご意見も伺いながら進めてまいります。
今回は、だし廊様がシフト管理において抱えている悩みなどをご紹介した上で、当プロジェクトで取り組む内容をご案内いたします。
企業情報
社名 | 株式会社ブロスアップ | |
設立 | 2016年7月11日 | |
代表取締役社長 | 原田佳和 | |
主な事業内容 | ラーメン店の国内運営業務 自社製造麺類のEC通販 ラーメン店の海外店舗展開・催事出店 ラーメンプロデュース 等 |
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所在地 | 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目15-19 | |
公式サイト | https://www.broth-up.com/ |
飲食事業を展開する企業が抱えるシフト管理の実情
――だし廊さんでは、シフト管理をどのように行っているのでしょうか。
シフトは店長が作成しています。
時間・曜日・天候など様々な要因を考慮し、総時間で作成しています。
アルバイトが多く、作成に多くの時間がかかっています。
惰性で組んでしまうことがほとんどですが、非生産的業務のシフト作成は、時間だけでなく、精神的にも負担が大きい作業です。
――なるほど。総スタッフ数、総稼働時間の計画はどのように行っているのでしょうか?
過去の売上の実績から必要となる要員を予測して計画を立てています。
――シフト管理をする際に総時間数で管理している理由を教えて頂けますか?
アルバイトで回しているため、入れる時間が固定化できません。 ですが、11時〜12時は6人みたいな形で管理もできると思います。
――シフト管理をシステム化するにあたって、何かご意見やご要望はありますか?
予測だけではなく、採点機能を入れ込むと面白いかもしれません。
店長がシフト配置した結果、AIが最適と出した結果と店長が実際にシフト配置した結果を突合して採点化するなど。
また、希望シフトがどれくらい実際のシフト表に反映されているのかを点数化するとアルバイトの満足度としての指標として見ることもできるかもしれません。
今後の展開
飲食店においては、社員だけではなく多くのアルバイトスタッフで店舗運営が支えられています。
そのため、シフト作成は細かな要望を考慮する必要があります。
さらに、「いつ、どのくらいお客さんが来店するのか」を予測するには、天候・気温、平日・祝日、過去の売上データなどを考慮する必要があるという事も分かりました。
DX NEXT TOHOKUが進めるシフト管理AIシステムにおいては、これらのデータをもとに、売上予測やその日の客数、そして必要なスタッフ数を、時間帯別に算出できる仕組みを構築してまいります。
また、日々の売り上げデータを機械に学習させていき、使用すればするほど、その店舗にあったシフトの最適化が行えるような機能の検証を行っていきます。
自動で過不足なく人員を配置できるシステムは、シフト作成者の負担軽減、利益上昇だけでなく、特定の人の希望しか叶わないといった感情トラブルを防ぐことができます。
だし廊様には、実証フィールドを提供していただくとともに、本事業の成果と得られたデータの活用について、ユーザーの視点からご意見いただきます。